ハリー・ポッター(ハリポタ)とファンタスティック・ビースト(ファンタビは間接的)に出てくる緑色の魔法呪文の
アバダ・ケダブラ 息絶えよ。

その呪文の英語・発音、魔法の用途、JKローリングが語った呪文の元ネタ・語源・由来・意味、回避方法、難易度、ゴイルやヴォルデモートなどの登場場面、ファンの描いたイラストなどを紹介しています。






呪文・英語・発音

アバダ・ケダブラ 息絶えよ
Avada Kedavra
əˈvɑːdə kəˈdɑːvrə/ ə-vah-də kə-dah-vrə

呪文の元ネタ・語源・由来・意味

2004年4月15日に開催されたエジンバラ・ブック・フェスティバルでのJ・K・ローリングの説明によると、語源はアラム語*の呪文、abracadabraで「それを破壊する」「それを消す」という意味とのこと。

もともと「それ」とは病気のことで、病気を治す呪文だった。

*アラム語とは、フェニキア語やヘブライ語、ウガリト語、モアブ語などと同じ系統の北西セム語の紀元前に古語の一種。

魔法の種類

闇の魔術で、3つの「許されざる呪文」Unforgivable Cursesのうちの一つの「死の呪文」Killing Curseで強力な呪い。

魔法の用途

相手を瞬殺する。
呪文を唱えると緑の光が杖の先から放たれて、それに当った相手は痛みも伴わずに死に至る。

難易度

この呪文を使うには非常に強力な魔法使いである必要があり、乱射したのはヴォルデモートとソーフィン・ロウルの二人のみ。

回避・防御の仕方

防いだり、反撃したりする呪文自体は存在しないが、対策はある。この呪文を受けた生存者は、ハリー・ポッター(2度)とヴォルデモートのみ。

  • 自己犠牲
    リリー・ポッターがハリーを守るためにしたように、自分の命を犠牲にしてこの呪文を術者に跳ね返すことはできる。
  • 兄弟杖の使用
    ヴォルデモートはリトル・ハングルトンの墓地でハリーと対決した時に、ハリーの兄弟杖を使ったために、呪文が思い通りに発動しなかった。
  • 別のスペルで逆攻撃する
    ヴォルデモートとハリーの最後の対決の時、ヴォルデモートのこのアバダ・ケダブラ呪文の緑の光とハリーのエクスペリアームス 武器よ去れの呪文の赤の光がぶつかり合い、最後はハリーが押し勝った。
    この時は、ヴォルデモートが使っていたニワトコの杖の主がハリーで、この杖は最新の主への忠誠心が強いといった特別な例なのでハリーが勝てたとも言える。
  • 不死鳥
    不死鳥であれば、再生する。
  • 分霊箱
    ヴォルデモートは自身が放ったこの呪文の跳ね返しを受けたが、分霊箱があったせいで再生した。
    ヴォルデモートがリトル・ハングルトンの墓地で再生する時に、リリーの魔法のかかったハリーの血を取り入れたことで、ヴォルデモート自身が気付かぬうちにハリーの分霊箱となっていたため、禁じられた森でハリーにこの呪文を使った時に、ハリーは死ぬ一歩手前まで行って、このヴォルデモートという自身の分霊箱で蘇った。






登場場面のシーン(ヴォルデモート、ゴイル他)

J・K・ローリングが主宰するpottermoreサイトで、後日明らかにされた内容も含む。
ヴォルデモートは過去に1943年リドル一家他マグルに、1981年リリー・ポッター他魔法使いにこの呪文を使用して殺害。

その他、ホグワーツでのバトルや魔法使い同士の争いのなどの時にこの呪文が使われた記述がある。

呪文の成功例

「ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生」で、グリンデルバルドの信奉者たちが緑色の閃光でマグルを殺害する描写があるが、呪文自体は唱えていない。

第4巻 ハリー・ポッターと炎のゴブレット

【術者】ヴォルデモート
【被害者】フランク・ブライス(庭師)
【場面】リトル・ハングルトンのリドル邸


【術者】バーティ・クラウチ・ジュニア
【被害者】蜘蛛
【場面】「闇の魔術に対する防衛術」の授業中


【術者】ピーター・ペティグリュー
【被害者】セドリック・ディゴリー
【場面】リトル・ハングルトンの墓地

第5巻 ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団

【術者】ヴォルデモート
【被害者】不死鳥フォークス
【場面】魔法省での争いの時に、ダンブルドアに放たれたのをかばって呪文を丸呑みし炎に包まれて燃え尽きるが、その後灰から再生

第6巻 ハリー・ポッターと謎のプリンス

【術者】ベラトリックス・レストレンジ
【被害者】
【場面】スピナーズ・エンドでスネイプに会いに行く途中、闇祓いと間違えて放つ。


【術者】セブルス・スネイプ
【被害者】アルバス・ダンブルドア
【場面】ホグワーツの天文塔で、ダンブルドア本人に事前に頼まれていたため。

第7巻 ハリー・ポッターと死の秘宝

【術者】ヴォルデモート
【被害者】チャリティ・バーベッジ(マグル学教師)
【場面】日刊予言者新聞にマグルを擁護する記事を寄稿したためマルフォイ邸で殺害。


【術者】ヴォルデモート
【被害者】アラスター・ムーディ
【場面】7人のハリーの内の1人に扮したマンダンガス・フレッチャーを本物のハリーだと思い、追いかける。
マンダンガスが消え逃げした時にそれを止めようとしたようとしたムーディの隙を突いて、顔にこの呪文を当てた。


【術者】死喰い人
【被害者】ヘドウィグ
【場面】7人のハリーの空中戦の時に、ハリーに放ったこの呪文が篭ごと当った。
ヘドウィグは篭の中に入っていたので逃げられなかった。


【術者】ヴォルデモート
【被害者】グレゴロビッチ一家
【場面】ニワトコの杖を求めて杖職人に会いに行った時に、ゲラート・グリンデルバルドに杖を奪われたことを告げられると一家全員を抹消。


【術者】ヴォルデモート
【被者】グリップフック
【場面】グリンゴッツ魔法銀行内でグリフィンドールの剣を奪って持っていたグリップフックや行員の小鬼、ハリーを取り逃がした死喰い人にこの呪文を乱射。


【術者】ソーフィン・ロウル
【被害者】ギボン(死喰い人)
【場面】この呪文を乱射した時に、ルーピンに当たり損ねたものが仲間に誤って当てた。


【術者】モリー・ウィーズリー
【対象者】ベラトリックス・レストレンジ
【場面】ジニーを殺されかけて、奮い立った母モリーが交戦の末、この呪文を使用してベラトリックスを殺害、と思われる。

呪文は無言呪文だったのか、唱えた呪文が聞こえなかったためか、この呪文かは定かではない。


【術者】ヴォルデモート
【被害者】ヴォルデモート
【場面】最後は自分が放ったこの呪文をハリーに武装解除の呪文エクスペリアームスで押されて跳ね返されて自滅。

呪文を跳ね返されて死ぬ一歩手前まで行った例

第6巻 ハリー・ポッターと謎のプリンス(回想)

【術者】ヴォルデモート
【対象者】ハリー→ヴォルデモート
【場面】1981年にハリーをこの呪文で殺そうとしたところ、リリーに呪文返しをされて自分自身に跳ね返る。
だが、分霊箱があったために死を免れたことがダンブルドアよりハリーに知らされた。

第7巻 ハリー・ポッターと死の秘宝

【術者】ヴォルデモート
【対象者】ハリー・ポッター
【場面】禁じられた森でこの呪文を使用。
ヴォルデモートが復活した際に、ハリーの血を入れ、その血にリリーの守りの呪文が存在した。
そのため、ヴォルデモートが生きている限り、ハリーは死ぬことができなかったので、ハリーは死の呪文を受けても生きのびた。

呪文を放ったが当らなかったり、効かなかった例

第7巻 ハリー・ポッターと死の秘宝

【術者】ビンセント・クラッブ
(映画ではゴイルが代役)
【対象者】ハリー・ポッター
【場面】必要の部屋でのバトルの時に、この呪文を放ったが素早く避けられて、魔法使いの胸像に当った。


【術者】ベラトリックス・レストレンジ
【対象者】ジニー・ウィーズリー
【場面】ホグワーツ最後の争いでこの術を放ったが、ジニーの耳元数センチのところをかすめた。

ファンの描いたイラスト