グヤーシュ(グーラッシュ)とは?
語源、歴史、ハンガリーでの本格レシピを紹介しています。
ハリーポッターもクリスマスに食べました。
グヤーシュ(グーラッシュ)とは?
グヤーシュ(グーラッシュ)は、ハンガリー発祥の伝統的なスープ。
その他の地域では、シチュー。
材料は、肉や野菜と大量のパプリカ。
特にパプリカが独特の味と鮮やかな色を出すのが特徴。
グラーシュは何世紀もの間に進化して、現在ではドイツ、オーストリア、ポーランド、チェコ、スロバキア、モンゴルなどの中央・東ヨーロッパを中心に多くの地域で食されてる。
各国で少しずつアレンジが加えられ、ハンガリー以外の国ではスープというよりもシチュータイプが多い。
グーラッシュの英語・ハンガリー語・ドイツ語 語源と歴史
【日本語】グヤーシュ/グラーシュ
【ハンガリー語】gulyás
【ドイツ語】 gulasch
【英語】goulash
グーラッシュは9世紀にマジャル人の羊飼いによって作られたとされている。
グヤーシュは元々ハンガリーの牧畜を行っていた牛飼いたちが大きな鍋で肉を煮込んが食べていた料理で、「牛飼い汁」や「牛飼い鍋」という意味を持つ。
グヤーシュは、ハンガリー語で「大鍋」や「釜」を意味する「gulyás」から派生。
ハリーポッターに登場するグヤーシュ
ハリポタシリーズでは、第4巻「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」に登場。
三大魔法学校対抗試合があった年のクリスマスは、ユールボールと呼ばれるダンスパーティがあり、その時のディナーでハリー・ポッターはグラーシュを食べた。
この場にはヨーロッパ北部からダームストラング専門学校からの生徒たちがいたので、イギリス風のとろっとしたシチュータイプだったのか、さらっとしたスープタイプだったのかは不明。
ハンガリーの伝統的なグヤーシュ (グラーシュ) レシピ例
日本の味噌汁や雑煮と同じで、各家庭によって昔からレシピはさまざま。
誰もが使う材料は、牛肉、玉ねぎ、にんにく、パプリカパウダー。
それ以外は人による。
【材料 (6-8人分)】
- 牛肉 (肩ロースまたはすね肉) 800g、2-3cm角に切る
- 玉ねぎ 2個、みじん切り
- ラード または 植物油 大さじ3
- パプリカパウダー (甘口) 大さじ3
- にんにく 3片、みじん切り
- キャラウェイシード 小さじ1
- じゃがいも 3個、2cm角に切る
- にんじん 2本、輪切り
- パプリカ (赤または緑) 1個、1cm角に切る
- トマト 2個、角切り
- 牛肉ブイヨン または 水 1.5リットル
- 塩 小さじ1 (または好みで調整)
- こしょう 少々
【作り方】
- 大きな鍋にラードを熱し、玉ねぎを透き通るまで炒める。
- 牛肉を加えて表面を焼き、パプリカパウダーとにんにくを加えてよく混ぜる。
- キャラウェイシード、塩、こしょうを加え、ブイヨンまたは水を注ぐ。
- 沸騰したら弱火にし、蓋をして約1時間半煮込む。
- じゃがいも、にんじん、パプリカ、トマトを加え、さらに30-40分煮込む。
- 塩味を調整して完成。
伝統的には、チペトケ (csipetke) と呼ばれる小さな手打ちパスタ、またはパンを添えて食べる。