
ハリーポッターに登場するパラセルスス(パラセルサス)、その魔法使いカード、胸像についてまとめています。
パラセルサス(パラセルスス)とその胸像の英語
- パラセルサス Paracelsus (第1巻)
- パラセルススの胸像 bust of Paracelsus(第5巻)
英語原作では、第1巻、第5巻共にParacelsusとなっていたが、日本語版の翻訳ではパラセルサス、パラセルススと異なっていた。
パラセルサス(パラセルスス)とは?胸像もあり
ハリーポッター世界でパラセルススは、有名な魔法使いとされている。
蛙チョコレートについてくる有名な魔法使いのカードに、キルケやマーリンなどとともにパラセルススのものもある。
ホグワーツ魔法魔術学校では、パラセルススの胸像が城内にある。
設置場所は不明。
ハリー・ポッターが5年生時に廊下を歩いていると、ほとんど首なしニックがハリー・ポッターに助言。
ピーブスがパラセルススの胸像のあたりでいたずらをしかけているところだから気を付けるようにとのこと。
パラセルサスの登場作品
第5巻 ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団
現実世界のパラセルススとは?
パラケルススとはドイツ・ルネサンス期の医師、錬金術師、神学者、哲学者。
本名はフィリップス・アウレオルス・テオフラストゥス・ボンバストゥス・フォン・ホーエンハイム。
1493年頃スイス・アインジーデルンに生まれ、1541年オーストリア・ザルツブルクで没。
主な業績と功績
【医学・科学の革新者】
パラケルススは「毒性学の父」とも呼ばれ、「すべての物質は毒であり、用量が薬と毒を分ける」という有名な言葉を残す。
当時主流だったガレノスやアヴィケンナの古代医学や体液説を否定し、観察と実験、化学を重視した医学を提唱。
水銀を使った梅毒治療や、鎮痛剤ラウダナム(アヘンチンキ)の発明など、新しい化学的治療法を導入。
病気は体液の乱れではなく、独立した実体であると考え、後の細菌学の発展を先取りしていた。
【急進的な姿勢と影響】
ヨーロッパ各地を旅し、学者だけでなく民間療法士や兵士、農民からも知識を学ぶ。
大学医学を拒否し、ガレノスやアヴィケンナの著作を公開で焼き捨てたり、一般市民向けに平服で講義を行ったりするなど、型破りな行動で知られる。
その反骨精神から「医学界のルター」とも呼ばれる。
【哲学と神秘主義】
錬金術や占星術、オカルトにも強い関心を持ち、自然を理解するには科学と精神の両面が必要だと考察。
人体は化学的なシステムであり、環境とのバランスが重要で、金属やその他の物質も薬として使えると主張。
主な著作
『大外科書』(Die Große Wundarzney)1536年出版
戦場での医療経験をもとに書かれた代表作
多くの著作は死後に出版され、その思想は「パラケルスス主義」として近代医学や科学に大きな影響を与える。