ハリーポッターにでてくる魔法使いカードにプトレマイオスが登場します。

歴史上で複数のプトレマイオスが登場しますが、ここでは天文学と占星術に精通していて魔法使いの要素があったクラウディオス・プトレマイオスについてまとめています。






クラウディオス・プトレマイオスのハリー・ポッターの物語での登場

クラウディオス・プトレマイオスは第1巻「ハリー・ポッターと賢者の石」に登場。

ハリー・ポッターが初めてホグワーツ特急に乗って、車内販売で蛙チョコレートを含めたたくさんのお菓子などを買う。

車内でであったロン・ウィーズリーに蛙チョコレートにおまけで付いてくる動く魔法使いカードについて教えてもらう。

ハリーは、蛙チョコレートをたくさん食べてカードを集め、その中の一枚にプトレマイオスのものがあった。

原作にはこれ以外では登場しない。

その他、ハリー・ポッター:魔法の覚醒、ホグワーツの謎といったゲームでプトレマイオスは魔法使いカードとして登場する。

クラウディオス・プトレマイオスの英語名

【日本語】クラウディオス・プトレマイオス
【英語】Claudius Ptolemy
【ラテン語】Claudius Ptolemaeus

ローマ市民権を示す「クラウディオス」とギリシャ系の「プトレマイオス」が含まれ、ギリシャ人としてローマ市民権を持っていたと考えられている。

クラウディオス・プトレマイオスについて

クラウディオス・プトレマイオス(83年~168年ごろ)は、古代ローマ時代のエジプト・アレクサンドリアで活躍した学者。

数学、天文学、地理学、占星学、音楽学、光学、地図製作など、多岐にわたる分野で業績を残す。

クラウディオス・プトレマイオスの実績

【天文学】
プトレマイオスは天動説(地球中心説)に基づく宇宙体系を構築して、『アルマゲスト(Almagest)』を著す。

この書は天体の運動を幾何学的に説明し、惑星の順行・逆行などを円運動の組み合わせで解説。

クラウディオス・プトレマイオスの体系はアリストテレスの自然学と結びつき、中世ヨーロッパやイスラム圏の天文学に大きな影響を与える。

【地理学】
著書『ゲオグラフィア(Geographia)』では、経度・緯度を用いた地図作成法を確立し、世界地図の基礎を築く。

【占星術】
著書『テトラビブロス(Tetrabiblos)』は占星術の古典書であり、星の動きが地上に与える影響を論じる。

この書は中世からルネサンス期にかけて占星術師たちから「最も神聖なるプトレマイオス」と称賛される。

【その他】
音楽理論や光学にも業績を残して、幅広い学問分野で後世に多大な影響を与える。

クラウディオス・プトレマイオスが魔法使いだと言われた理由

プトレマイオスが「魔法使い」といわれることがあるのは、彼が占星術の権威として知られ、星の動きが人間や地上の出来事に影響を与えると論じたことに由来するらしい。

『テトラビブロス』は、天体の配置や運行が地上の運命を左右するという思想を体系化したものであり、古代から中世にかけては占星術と魔術の境界が曖昧だったため、天文学者や占星術師はしばしば「魔法使い」とみなされることがあったらしい。

また、著作が「星の力」や「天体の影響」といった、当時の人々にとって神秘的なテーマを扱っていたことも、魔法使い的なイメージを強めたらしい。

ルネサンス期には「最も神聖なるプトレマイオス」とも呼ばれ、その知識と権威はしばしば神秘的・超自然的なものと結びつけられた。